閧フ思想を理解しようともつとめずに、なぜとはなしにたがいに愛し合うようになった。そしてたがいにごく接近してるのを見出してびっくりした。彼らはそんなことをかつて思ったこともなかった。――クリストフが彼らを結びつけていたのである。
 クリストフはまた、エルスベルゼの二人の娘とヴァトレー氏の養女との三人に、無邪気な味方を見出した。彼は彼女らの友だちとなった。彼は彼女らが孤立して暮らしてるのを苦にした。そして彼女らのおのおのに未知の隣人のことを噂《うわさ》して、たがいに会いたくてたまらない気を起こさした。で彼女らは窓から合図をかわしたり、階段でそっと言葉をかわしたりした。そのうえなおクリストフの尽力によって、彼女らはときどきリュクサンブールの園で会う許しを得た。クリストフは計画が成功したのを喜んで、彼女らが出会う最初のときには、自分で様子を見に行ってみた。すると彼女らは、きまり悪がってもじもじしていて、新たなその幸福をどうしていいかわからないでいた。彼はすぐに彼女らを打ち解けさせ、いろんな遊びや駆けっこや追いかけっこを考え出した。自分も十歳ぐらいな子供のように勢い込んで仲間入りした。散歩の人た
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