刀Eレヴィー・クールの蒼白《あおじろ》い顔を、クリストフは認めた。そして憤怒の念が眼覚《めざ》めた。彼は立ち上がった。バールトがあとからついて来た。
レヴィー・クールは大きな襟《えり》飾りを首にまきつけ、ごく念入りの服装をしていた。その様子は相手クリストフの無頓着《むとんじゃく》な様子と、いちじるしい対照をなしていた。彼のあとから降りて来たのは第一にブロシュ伯爵で、多くの情婦や、古い聖体|盒《ごう》の蒐集《しゅうしゅう》や、過激王党主義の意見などで、世に知られてる戸外運動家だった。――つぎには、レオン・ムーエーというやはり流行児で、文学方面から代議士となり、政治上の野心によって文学に従事していて、年若く、頭は禿《は》げ、髯《ひげ》を生《は》やさず、蒼白い怒《おこ》りっぽい顔つき、長い鼻、丸い眼、鳥のような格好の頭をしていた。――最後には、エマニュエルという医者で、ごくすっきりしたセム人型の親切な同時に冷淡な男であって、医学院の会員であり、ある病院の長であって、学者的な著書や医学上の懐疑説などで有名となり、その懐疑説のあまりにいつも、病人の愚痴を皮肉な憐憫《れんびん》の念で聞くばかりで
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