な役目を誇りげに愉快に吠《ほ》えていた。そういう喧騒《けんそう》の中に、クリストフはかのレベッカを認めた。――そのほんとうの名はロールヘンというのだった。――彼女は金髪の後部に、白と青とのキャベツの葉を一枚さしていた。それがちょうど歯形に切り刻んだ帽子のようになっていた。彼女は籠の上に腰をかけ、黄色いたまねぎや小さな薄赤い蕪菁《かぶら》や青いいんげん豆や真赤《まっか》な林檎《りんご》などの山を前にし、売ろうともしないで林檎をかじっていた。彼女は食べてやめなかった。時々、前掛で頤《あご》や首をふき、腕で髪の毛をかき上げ、頬《ほお》を肩にこすりつけ、または手の甲で鼻をこすっていた。あるいは両手を膝の上に置いて、一握りのえんどうを際限もなく手から手へ移していた。そして閑散な様子で、左右をながめていた。しかし身のまわりで起こることは少しも見落とさなかった。気がつかないふりをしながらも、自分の方へ向けられてる眼つきを見て取っていた。彼女は完全にクリストフを認めた。買い手たちと話しながら、その頭越しに、眉根《まゆね》をよせて自分の賛美者を観察していた。彼女は法王のように威儀堂々としていた。しかし心
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