女のそばに行ってすわり、彼女の災難には少しも言葉を向けず、以前と同じように落ち着いて話しだした。気の毒だという一言も発しなかった。彼女の盲目に気づいてもいないがようなふうだった。ただ彼は、彼女が見ることのできない事物は少しも話さなかった。彼女がそういう状態で聞いたり気づいたりし得る事柄だけを話した。しかもそれを当然なことのように単純にやっていた。彼自身もまた盲目であるかのようだった。最初彼女は耳も貸さないで泣きつづけていた。しかし翌日になると、いくらか耳を傾けるようになり、少しは口をききさえした……。
「そして、」と母親は話をつづけた、「あの人が娘にどんなことを言ったのか私は知りません。乾草の始末をしなければなりませんでしたし、娘にかまってる隙《ひま》がありませんでした。晩になって、私どもが畑から帰ってきますと、娘は静かに話をしていました。それからだんだんよくなってきました。自分の不幸を忘れてるようでした。けれどもやはり時々はまた始まることがありました。涙を流したり、ゴットフリートへ悲しい事柄を話そうとしたりしました。けれどもゴットフリートは聞こえないふうをしました。娘を慰め面白がらせ
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