いるのはもっともである)――をもってる者は一人もいなかった。すると、それまで呑気《のんき》でにこやかだったモデスタは、死にたく思うほどの絶望に陥った。彼女は食事をすることも肯《がえ》んぜず、朝から晩まで泣いてばかりいた。夜もなお床の中で彼女の嘆くのが聞かれた。人々はもうどうしていいかわからなかった。彼女といっしょに悲嘆するのほかはなかった。すると彼女はますます泣くばかりだった。皆もついには彼女の愁訴をもてあました。それからしかりつけた。彼女は運河に身を投げてやると言った。時々牧師がやって来た。神様のことだの、永遠の事柄だの、今の苦しみを忍びながら彼世《あのよ》で得られる仕合わせなどを、話してきかした。しかしそれは彼女を少しも慰めなかった。ある日、ゴットフリートがやってきた。モデスタはかつて彼にあまり親切にしてやらなかった。彼女は悪意はもたなかったが、しかし人を軽蔑《けいべつ》しがちだった。そしてまた、深く考えることがなく、笑い好きだった。彼女は彼に向かって、ありったけの意地悪をしていた。ところで、彼は今彼女の不幸を知ると、ひどくびっくりした。けれどもその様子を少しも見せなかった。彼は彼
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