のど》に息をはずませ、胸をつまらしていた。その笑いはシュルツやクンツにも伝わった。二人は笑いの発作が済むと、眼の涙をふきながらクリストフをながめた。あたかも彼に尋ねるがような様子だった。
「ねえ……この男をどう思われます?」
 クリストフはなんとも思ってはいなかった。ただ彼は気味悪く考えていた。
「この化《ば》け物が俺《おれ》の音楽を歌うのかな。」
 一同はシュルツの家へもどった。クリストフはポットペチミットの歌を避けたがっていた。聞かせたくてたまらないでいるポットペチミットがほのめかしても、彼はなんとも言い出さなかった。しかしシュルツとクンツとは、その友を自慢にしたい心でいっぱいだった。仕方がなかったので、クリストフはかなり厭々《いやいや》ながらピアノについた。彼はこう考えていた。
「このお人よしめが! どういう目に会うか知らないんだな。用心するがいい。少しも容赦はしないぞ。」
 彼はシュルツに心配をかけるだろうと考え、それが気の毒になった。それでも彼は、このジョン・フォルスタフのような男から自分の音楽が台なしにされるのを我慢するよりは、むしろシュルツに心配をかけたって構わないと決心
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