きなければいけない」ということを、彼に注意した。
「朝の時間は口に黄金を含んでいます。」
クリストフは椅子《いす》に掛けたまま、室の隅々《すみずみ》から響いてくる他の種々の声に呼びかけられるのを聞くことを恐れて、ついにはもう振り返ることもできなくなった、彼は其奴《そいつ》らに言ってやりたかった。
「黙らないか、畜生め! お前たちの言うことはさっぱりわからない。」
すると彼は突然大笑いに駆られた。そして主人夫妻に、先刻の学校の集まりを思い出したからだと、苦しい説明をした。どんなことがあっても彼らの気分を害したくなかった。そのうえ、彼は滑稽《こっけい》なことにあまり敏感ではなかった。彼は間もなく、それらの物品や人たちの饒舌な懇篤さに馴《な》れてしまった。彼らに向かって何を恕《じょ》しがたいことがあったろう。いかにも善良な人たちだった。嫌《いや》な人物ではなかった。趣味は欠けていたにしても、知力は欠けていなかった。
彼らはやって来たばかりのこの土地でいささか途方にくれていた。田舎《いなか》の小都市の堪えがたい猜疑《さいぎ》心は、その一員となるの名誉を正式に懇願しないと、他人が勝手にはい
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