求めた――彼は見た、残忍な明瞭《めいりょう》さをもって、フリーデマンのうちに堕落しきった将来の自分の面影を。そしてその脅威から覚醒させられるどころではなく、かえってうち倒されてしまったほど、ひどい落胆の過程をたどっていた。
彼はもし破滅し得たら、破滅したであろう。しかし幸いにも、他の同種類の人々と同じく、一つの反発力を、破滅にたいして他人のもたない一つの避難所を、もっていた。第一には力があった。知力よりもさらに明敏な、意志よりもさらに強い、死ぬことを肯《がえ》んじない生きんとする本能があった。また次には、芸術家の不思議な好奇心を、真に創造力をそなえた者が皆有している熱烈な没我性を、彼はみずから知らずしてもっていた。いかに愛し、苦しみ、おのれの情熱にまったく身を投げ出しても、やはり彼はそれらのことをじっと見ていた。それらのことは彼のうちにあったが、彼自身ではなかった。無数の小さな魂が、彼のうちで暗々裏に、不可知なしかも確かな定まった一点の方へ、引き寄せられていた。空中で一つの神秘な淵《ふち》から吸い寄せられてる星辰《せいしん》の世界にも似ていた。そういう無意識的な二重の不断の状態は、日
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