》えて常に泣く。
忍びて泣けど、折折《をりをり》に
涙は身よりにじみ出《い》で、
貝に籠《こも》れる一点の
小さき砂をうるほせば、
清く切なきその涙
はかなき砂を掩《おほ》ひつつ、
日ごとに玉《たま》と変れども、
貝は転《まろ》びて常に泣く。
東に昇る「あけぼの」は
その温《あたたか》き薔薇《ばら》色を、
夜《よる》行《ゆ》く月は水色を、
虹《にじ》は不思議の輝きを、
ともに空より投げかけて、
砂は真珠となりゆけど、
それとも知らず、貝の身は
浪《なみ》に揺られて常に泣く。
浪のうねり
島の沖なる群青《ぐんじやう》の
とろりとしたる海の色、
ゆるいうねりが間《ま》を置いて
大きな梭《をさ》を振る度《たび》に
釣船一つ、まろまろと
盥《たらひ》のやうに高くなり、
また傾きて低くなり、
空と水とに浮き遊ぶ。
君と住む身も此《こ》れに似て
ひろびろとした愛なれば、
悲しきことも嬉《うれ》しきも
唯《た》だ永き日の波ぞかし。
夏の歌
あはれ、快きは夏なり。
万年の酒男《さかをとこ》太陽は
一時《ひととき》にその酒倉《さかぐら》を開《あ》けて、
光と、※[#「執/
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