》る心のおもしろや。
もう幕開《まくあき》の鈴が鳴る。

第一列のバルコンに、
肌の透《す》き照る薄ごろも、
白い孔雀《くじやく》を見るやうに
銀を散らした裳《も》を曳《ひ》いて、
駝鳥《だてう》の羽《はね》のしろ扇、
胸に一《いち》りん白い薔薇《ばら》、
しろいづくめの三人《さんにん》は
マネが描《か》くよな美人づれ、
望遠鏡《めがね》の銃《つゝ》が四方《しはう》から
みな其処《そこ》へ向くめでたさよ。

また三階の右側に、
うす桃色のコルサアジユ、
金《きん》の繍《ぬひ》ある裳《も》を著《つ》けた
華美《はで》な姿の小女《こをんな》が
ほそい首筋、きやしやな腕、
指環《ゆびわ》の星の光る手で
少し伏目に物を読み、
折折《をりをり》あとを振返る
人待顔《ひとまちがほ》の美《うつ》くしさ。

あら厭《いや》、前のバルコンへ、
厚いくちびる、白い目の
アラビヤらしい黒奴《くろんぼ》が
襟も腕《かひな》も指さきも
きらきら光る、おなじよな
黒い女を伴《つ》れて来た。

どしん、どしんと三度程
舞台を叩《たゝ》く音がして、
しづかに揚《あが》る黄金《きん》の幕。
よごれた上衣《うはぎ》、古づ
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