姉さんと三人で、話をしたいって云ってらしったんだから、ちょうどいいわ。ねえ、いい機会だわ。あたし痩我慢ってことが、一番きらいだわ。あたし、潔《いさぎよ》く退却するわ。お姉様達二人で、仲直りなさいよ。」
年も行かぬ、打見《うちみ》には子供らしい美和子だったが、その笑い方と云い、言葉と云い、涙ぐんで、ゴタゴタ云っている美沢や姉を憫笑《びんしょう》し、しらじらしく眺めているというような、底知れない大胆さが含まれていた。
「美沢さんもお姉さまが思い切れないし、お姉様だって、痩我慢で超然として、いらっしゃるなんて、可笑《おか》しいわ。美和子如き問題じゃないわ。バツが悪かったり、つまらない意地を張ってるなら、美和子が握手さしたげる……」と、顎にかかっている美沢の手を、いきなり左の手で掴みかかるのを、美沢はかるくふり払うと、それをキッカケのように立ち上ってしまった。
美沢の態度が、唐突《とうとつ》だったので、新子もハッとなって立ち上った。
「さよなら、美和子さん、僕は君とはもう会わないよ。いいだろう。それから、新子さん、貴女とも、もう会う必要はありませんね。」
美沢の顔は、能面のように、無表情
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