な葉《は》を見廻《まわ》すのでした。
「まあ、世界《せかい》ってずいぶん広いもんだねえ。」
と、子家鴨達《あひるたち》は、今《いま》まで卵《たまご》の殻《から》に住《す》んでいた時《とき》よりも、あたりがぐっとひろびろしているのを見《み》て驚《おどろ》いて言《い》いました。すると母親《ははおや》は、
「何《なん》だね、お前達《まえたち》これだけが全世界《ぜんせかい》だと思《おも》ってるのかい。まあそんな事《こと》はあっちのお庭《にわ》を見《み》てからお言《い》いよ。何《なに》しろ牧師《ぼくし》さんの畑《はたけ》の方《ほう》まで続《つづ》いてるって事《こと》だからね。だが、私《わたし》だってまだそんな先《さ》きの方《ほう》までは行《い》った事《こと》がないがね。では、もうみんな揃《そろ》ったろうね。」
と、言《い》いかけて、
「おや! 一番《いちばん》大《おお》きいのがまだ割《わ》れないでるよ。まあ一体《いったい》いつまで待《ま》たせるんだろうねえ、飽《あ》き飽《あ》きしちまった。」
 そう言《い》って、それでもまた母親《ははおや》は巣《す》に坐《すわ》りなおしたのでした。
「今日《こん
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