は、いろいろの珍らしい贅沢なものの一杯ある美しい部屋になってしまいました。朝出て行く時には、前の晩の食べ残しが置いてあるのに、夜帰って来てみると、食べ残しは綺麗に片付けられ、また別な美味が置き並べられてあるのでした。
 セエラはこうした幸福と慰めとのため、だんだん健康になり、希望に充ちて来ました。相変らず皆からはひどく扱われましたが、どんな時にも、屋根裏に帰りさえすればと思うと、辛いとも思いませんでした。
「セエラ・クルウは、大変丈夫そうになったじゃアないか。」と、ミンチン先生は不服そうに妹にいいました。
「ほんとに、だんだん肥って来たようですね。まるで餓えた烏みたいになりかけていたのに。」
「餓えただって? 食べたいだけ食べさしてあるのに、餓えるはずはないじゃないか。」
 アメリア嬢は、へまな口を辷《すべ》らしたと思って、おどおどと、
「そ、そりゃアそうですけど。」と、合槌《あいづち》をうちました。
「あの子の年で、あんな風なのは、不愉快だよ。」
「あんな風なって?」
「いわば反抗心とでもいうんだろうね。たいていの子供は、あんな境遇の変化に逢ったら、意地も元気もなくなっちまうはずなの
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