小公女
A LITTLE PRINCESS
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett
菊池寛訳

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)ふいに無一物の孤児《みなしご》になることを

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)それはいけませんね、|お嬢さん《マドモアゼール》。

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「旬+力」、38−4]《いたわ》って
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     はしがき(父兄へ)

 この『小公女』という物語は、『小公子』を書いた米国のバァネット女史が、その『小公子』の姉妹篇として書いたもので、少年少女読物としては、世界有数のものであります。
『小公子』は、貧乏な少年が、一躍イギリスの貴族の子になるのにひきかえて、この『小公女』は、金持の少女が、ふいに無一物の孤児《みなしご》になることを書いています。しかし、強い正しい心を持っている少年少女は、どんな境遇にいても、敢然《かんぜん》としてその正しさを枉
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