裏部屋なのかしら? 私も、あの凍えた、汚いセエラだとは思えないくらいだわ。私はいつもお伽噺がほんとになるのを見とどけたいと思っていたのよ。ところが、今私はお伽噺の中に住んでるんだわ。私自身も妖女《フェアリー》になったような気がするわ。そして、何でも変えることが出来るような気がするわ。」
セエラは壁を打って、隣の囚人を呼び出しました。ベッキイは、今夜は自分の紅茶茶碗でお茶をいただきました。
セエラは寝《しん》に就く時、また新しい厚い敷蒲団と、大きな羽根枕のあるのを見つけました。昨夜のは、いつの間にかベッキイの寝床に移されていたのでした。
「ぜんたいどこから来るんでしょう? お嬢さん、ほんとに誰がするんでしょう?」
「訊くのはよしましょうよ。私、知らないでいた方がいいと思うわ。でも、その誰かに、『ありがとう!』とだけはいいたいわね。」
その時以来、世の中はだんだん愉快になって来ました。お伽噺はうち続きました。たいてい毎日、何かしら新しいことが起りました。夜、セエラが戸を開けるごとに、室内には何か新しい装飾が施され、何か少しずつ居心地よくなっているのでした。そうこうするうち、屋根裏部屋
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