様《プリンセス》はどうするものだか、知らないんですもの。だから、やっぱりあなたの方がいいわ。」
「あなたがそう仰しゃるなら、それでもいいわ。」それから、またセエラは何か思いついたらしく、さびた煖炉の所に飛んで行きました。
「紙屑や塵がたまってるから、これに灯をつけると、ちょっと明くなるわ。すると、ほんとうに火のあるような気がするでしょう。」
 セエラは火をつけると、優雅《しとやか》に手をあげて、皆をまた食卓へ導きました。
「さア、お進みなされ御婦人方。饗宴のむしろにおつき召されよ。わがやんごとなき父君、国王様には、只今、長《なが》の旅路におわせど、そなた達を饗宴に招《しょう》ぜよと、妾《わらわ》に御諚《ごじょう》下されしぞ。何じゃ、楽士共か。六絃琴《ヴァイオル》、また低音喇叭《バッスウン》を奏でてたもれ。」そういってから、セエラは二人にいってきかせました。
「宮様《プリンセス》方の宴会には、きっと音楽があったものなのよ。だから、あの隅に奏楽場《そうがくじょう》があるつもり[#「つもり」に傍点]にしましょう。さ、始めましょう。」
 皆がお菓子をやっと手にとるかとらないうち、三人は思わず飛
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