び上って、真蒼な顔を戸口の方へ向け、息をこらして耳を澄ましました。誰かが梯子を上って来るのです。もう何もかもおしまいだと、皆は思いました。
「きっと奥様よ。」ベッキーは思わずお菓子のかけらを取り落しました。
「そうよ。先生に見付かったのだわ。」
セエラも真蒼になって、眼を見張りました。
ミンチン先生は扉を叩きあけて入って来ました。怒りのあまり、先生の顔も真蒼でした。
「何かこそこそやってるようだとは思ってたけど、こんな大胆不敵なことをしようとは夢にも思わなかった。ラヴィニアのいったのはほんとうだ。」
告口《つげぐち》をしたのはラヴィニアだと、三人は知りました。ミンチン先生は、足を鳴らして進みよると、またベッキイの耳を打ちました。
「畜生《ちくしょう》め、夜があけたら、さっさと出て行け。」
セエラは身動きもせず立っていました。眼はいよいよ大きくなり、顔色はますます蒼ざめていきました。アアミンガアドはわっと泣き出しました。
「どうか、ベッキイを逐い出さないで下さい。伯母さんがこの手籠を下すったので、みんなで、ただあの――宴会ごっこをしていたのです。」
「案の定、プリンセス・セエラが
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