、私の言う通りにすればいい。この石の下には宝物《たからもの》があるのだ。それをお前に分けてやろうというのだ。だから私の言う通りにおし。すぐに出て来るからな。」
と、まほう使が言いました。
 宝物と聞くと、アラジンは今までのこわさはすっかり忘れて、よろこんでしまいました。そして、まほう使の言う通りに、石の上の輪に手をかけると、石はぞうさなく持ち上りました。
「アラジンや、ごらん。そこに下へおりて行く石段が見えるだろう。お前が、その石段をおりきるとね、大広間《おおひろま》が三つならんでいるんだよ。その大広間を通って行くのだが、その時、外套《がいとう》がかべにさわらないように気をつけなきゃあいけないよ。もしさわったが最後、お前はすぐに死んでしまうからね。そうして、その大広間を通りぬけると、果物畠《くだものばたけ》があるのだよ。その中をまた通りすぎると、つきあたりに穴ぐらがある。その中に一つのランプがとぼっているからね、そのランプをおろして、中の油を捨《す》てて持ってお帰り。」
 まほう使はこう言いながら、おまもりだといって、まほうの指輪《ゆびわ》をアラジンの指にはめてくれました。そして、すぐ
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