合い急を見継ぎ、勝利の全《まったき》ところを専《もっぱら》に相働べきこと。
一、上野介殿十分に討取候とも、銘々《めいめい》一命|遁《のがる》べき覚悟これなき上は、一同に申合せ、散々《ちりぢり》に罷成《まかりなり》申まじく候。手負《ておい》の者これ有においては、互に引懸《ひっかけ》助け合い、その場へ集申べきこと。
右四箇条|相背《あいそむき》候わば、この一大事|成就《じょうじゅ》仕《つかまつら》ず候。然《しかれ》ばこの度退散の大臆病者と同前たるべく候こと。
この草案は吉田忠左衛門の手になった。忠左衛門のほかには、原総右衛門一人それに参与したと言われる。で、それを一同に読み聞かせた上、異議がなければ、ただちに神文《しんもん》へ血を注いでもらいたいと言いだされた。もちろん、誰一人として異議のあろうはずもなかった。そこで大石内蔵助良雄から同苗《どうみょう》主税良金、原総右衛門元辰、吉田忠左衛門|兼亮《かねすけ》というように、禄高《ろくだか》によって、順々に血判をすることになった。
小平太は小山田庄左衛門が姿を見せないと知った時から、ほとんど一語も口を利かなかった。が、起請文《きしょうも
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