があったら、予が直きじきに言い伏せて見する。はは、今度こそ……今度こそはじゃ」
忠通は気味の悪いような声を出して、のけぞりながら高く笑った。玉藻のひとみも怪しくかがやいた。
三
「ほう、千枝ま[#「ま」に傍点]よ。いつ戻ったぞ」
陶器師《すえものつくり》の翁《おきな》は笑いながら見返った。彼は手づくりの壺《つぼ》をすこし片寄せながら、狭い仕事場の入口に千枝太郎を招き入れた。
「この頃は家《うち》に戻っているとかいう噂を聞いたが、なぜ早う訪ねて来てはくれぬ。婆めは死ぬ。隣りの藻の家は引っ越してしもうて馴染みの薄い人が移って来る。ここらでも四年五年といううちには、住む人がだんだんに移り変わって、むかし馴染みの減るのが寂しい。して、お前はなぜお師匠さまの屋敷から戻って来た。都の奉公はつらいかの」
千枝太郎は黙って、すだれの隙き間からさし込む秋の日が仕事場のぬれた土を白っぽく照らしているのを眺めていたが、やがて沈んだ声で言った。
「わしはお師匠さまから勘当《かんどう》された」
「勘当……」と、翁も白い眉に浪を打たせた。「なんぞ過失《あやまち》でもおしやったか」
「お師匠さまの
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