派な川、ね、あすこはあの夏中、ツヰンクル、ツヰンクル、リトル、スターをうたつてやすむとき、いつも窓からぼんやり白く見えてゐたでせう、あすこですよ。ね、きれいでせう、あんなに光つてゐます。」
 泣いてゐた姉もハンケチで眼をふいて外を見ました。青年は教へるやうにそつと姉弟にまた云ひました。
「わたしたちはもう、なんにもかなしいことはないのです。わたくしたちはこんないいとこを旅して、ぢき神さまのとこへ行きます。そこならもう、ほんたうに明るくて匂がよくて立派な人たちでいつぱいです。そしてわたしたちの代りに、ボートへ乘れた人たちは、きつとみんな助けられて、心配して待つてゐるめいめいのお父さんやお母さんや自分のお家やらへ行くのです。さあ、もうぢきですから元氣を出しておもしろくうたつて行きませう。」
 青年は男の子のぬれたやうな黒い髮をなで、みんなを慰めながら、自分もだんだん顏いろがかがやいて來ました。
「あなた方はどちらからいらつしやつたのですか。どうなすつたのですか。」
 さつきの燈臺看守がやつと少しわかつたやうに、青年にたづねました。
 青年はかすかにわらひました。
「いえ、氷山にぶつつかつて
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