鳴っている、そこらいちめん鳴っている太陽マジックの歌をごらんなさい。
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(※[#ト音記号、51−1]‥‥‥
※[#ト音記号、51−2]‥‥‥
コロナは八十三万五百
※[#ト音記号、51−4]‥‥‥
※[#ト音記号、51−5]‥‥‥ )
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まぶしい山の雪の反射《はんしゃ》です。わたくしがはたらきながら、また重《おも》いものをはこびながら、手で水をすくうことも考えることのできないときは、そこから白びかりが氷《こおり》のようにわたくしの咽喉《のど》に寄《よ》せてきて、こくっとわたくしの咽喉《のど》を鳴らし、すっかりなおしてしまうのです。それにいまならぼくたちの膝《ひざ》はまるで上等《じょうとう》のばねのようです。去年《きょねん》の秋のようにあんなつめたい風のなかなら仕事《しごと》もずいぶんひどかったのですけれども、いまならあんまり楽でただ少し肩《かた》の重苦《おもくる》しいのをこらえるだけです。それだって却《かえ》って胸《むね》があつくなっていい気持《きもち》なくらいです。
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