》が来たので、こどもが山の風の中へ出かけて行くはなし。必《かなら》ず比較《ひかく》をされなければならないいまの学童《がくどう》たちの内奥《ないおう》からの反響《はんきょう》です。
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2 狼森と笊森[#「狼森と笊森」に傍点]、盗森[#「盗森」に傍点]
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人と森との原始的《げんしてき》な交渉《こうしょう》で、自然《しぜん》の順違《じゅんい》二面《にめん》が農民に与《あた》えた永《なが》い間の印象《いんしょう》です。森が子供《こども》らや農具《のうぐ》をかくすたびに、みんなは「探《さが》しに行くぞお」と叫《さけ》び、森は「来《こ》お」と答えました。
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3 烏の北斗七星[#「烏の北斗七星」に傍点]
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戦《たたか》うものの内的感情《ないてきかんじょう》です。
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4 注文の多い料理店[#「注文の多い料理店」に傍点]
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二人の青年|紳士《しんし》が猟《りょう》に出て路《みち》を迷《まよ》い、「注文《ちゅうもん》の多い料理店《りょうりてん》」にはいり、その途方《とほう》もない経営者《けいえいしゃ》からかえって注文されていたはなし。糧《かて》に乏《とぼ》しい村のこどもらが、都会文明《とかいぶんめい》と放恣《ほうし》な階級《かいきゅう》とに対《たい》するやむにやまれない反感《はんかん》です。
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5 水仙月の四日[#「水仙月の四日」に傍点]
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赤い毛布《ケット》を被《かつ》ぎ、「カリメラ」の銅鍋《どうなべ》や青い焔《ほのお》を考えながら雪の高原を歩いていたこどもと、「雪婆《ゆきば》ンゴ」や雪狼《ゆきオイノ》、雪童子《ゆきわらす》とのものがたり。
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6 山男の四月[#「山男の四月」に傍点]
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四月のかれ草の中にねころんだ山男の夢《ゆめ》です。烏《からす》の北斗七星《ほくとしちせい》といっしょに、一つの小さなこころの種子《しゅし》を有《も》ちます。
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7 かしわばやしの夜[#「かしわばやしの夜」に傍点]
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桃色《ももいろ》の大きな月はだんだん小さく青じろくなり、かしわはみんなざわざわ言《い》い、画描《えか》き
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