は自分の靴《くつ》の中に鉛筆《えんぴつ》を削《けず》って変《へん》なメタルの歌をうたう、たのしい「夏の踊《おど》りの第《だい》三夜」です。
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8 月夜のでんしんばしら[#「月夜のでんしんばしら」に傍点]
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うろこぐもと鉛色《なまりいろ》の月光、九月のイーハトヴの鉄道線路《てつどうせんろ》の内想《ないそう》です。
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9 鹿踊りのはじまり[#「鹿踊りのはじまり」に傍点]
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まだ剖《わか》れない巨《おお》きな愛《あい》の感情《かんじょう》です。すすきの花の向《むか》い火や、きらめく赤褐《せっかつ》の樹立《こだち》のなかに、鹿《しか》が無心《むしん》に遊《あそ》んでいます。ひとは自分と鹿との区別《くべつ》を忘《わす》れ、いっしょに踊《おど》ろうとさえします。
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底本:「注文の多い料理店」角川文庫、角川書店
1996(平成8)年6月25日改訂新版発行
1997(平成9)年5月25日改訂4版発行
※「(中略、〜)」は編集者による注記です。創作的表現にはあたらないと判断し、底本通りとしました。
※底本の「地方名」を「地方色」に改めるにあたっては「宮沢賢治全集8」(ちくま文庫、1986)、「注文の多い料理店」(新潮文庫、1990)を参照しました。
※傍点は原文(初版本刊行時の広告ちらし)で赤刷りされた文字を表します。
入力:土屋隆
校正:noriko saito
2005年2月21日作成
2005年5月21日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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