いた手を放して、その大変な高さから、地上に向って落ちて行きました。そして、そいつの胸の中の火は、消えるどころか、前よりも一層はげしく燃立って、たちまちその死骸を焦がしはじめました。そんなわけで、怪物はすっかり火になって空から落ちましたが、それが地にとどくまでに、夕方になったので、流れ星や箒星《ほうきぼし》と間違えられました。しかし、あくる朝、その辺に住む人達が働きに出ようとして、何|町歩《ちょうぶ》かの土地に黒い灰がちらばっているのを見てびっくりしました。或る畠のまん中には、白い骨が乾草堆よりもずっと高く、山のようになっていました。あのおそろしいカイミアラの名残《なごり》は、そのほかにはなんにもありませんでした!
そして、ビレラフォンは、こうして勝利を得た時、前かがみになって、ペガッサスに接吻しました。その時、彼の眼には涙がうかんでいました。
『さあ帰ろう、わが愛馬よ!』彼は叫びました。『ピリーニの泉をさして帰ろう!』
ペガッサスはこれまでよりも更に速く、滑るように空中を飛んで、いくらもかからないで、その泉へ着きました。そこにはあの老人が杖にもたれ、百姓男は牛に水を飲ませ、きれいな
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