この時までに、あまりの痛さに火がついたように苦しんで、たけり狂っていました。そして、あまり激しくころげ廻ったり、飛び上ったりするので、一体地上にいるのか、空中にいるのか分らないくらいでした。それは蛇の口をおそろしく大きくあけたので、ペガッサスは翼をひろげたまま、乗り手も何も一しょに、その喉の中へ飛び込んでしまいそうだったと言いたいくらいです。彼等が近づいて行くと、それは火の息をものすごい勢で噴き出して、ビレラフォンと馬とをすっかり火の中に包んでしまって、じりじりとペガッサスの翼を焦がし、青年の金色の巻毛の片側を焼いてしまいました。彼等は二人とも、頭から足の先まで、熱《あつ》くって閉口しました。
しかし、そのあとで起ったことから見ると、これくらいなことは何でもなかったのです。
ペガッサスが空中を突進して行って、百ヤード以内に近づいた時、カイミアラはぱっと跳び上って、その大きな、不格好な、毒のある、とてもいやな胴体を、可哀そうに、まともにペガッサスにぶっつけて、力一杯に彼をかかえ込んで、その蛇のような尻尾を結んだように巻いてしまいました。天馬は、山の峯よりも、雲よりも、高く、ほとんど地
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