もあるかのように、いうことをきき出しました。僕の本当の気持をいうと、あんなにあばれた馬が、急にこんなにおとなしくなったのを見ると、何だか悲しくなるくらいでした。そしてペガッサスは、自分でもやはりそんな気持がしたようでした。彼はつい今しがた、らんらんと火を発していたその美しい眼に、今度は涙をうかべて、ビレラフォンを振り返って見ました。しかし、ビレラフォンが彼の頭を軽く叩いて、ふたことみこと威厳のある、しかしやさしく慰めるような言葉をかけると、ペガッサスの目つきはまた変って来ました。というのは、何百年もの間、ひとりぼっちでいたあとで、こうして友達とも主人とも思う人が見つかったことは、彼も心の中で喜んでいたからです。
 翼のある馬とか、すべてそういったような荒々しい、ひとりぼっちの動物は、必ずそうしたものです。もし彼等をつかまえて、圧倒してしまうことが出来れば、それが彼等の愛情を得る一番たしかな道でした。
 ペガッサスは全力をつくしてビレラフォンを背中から振り落そうとしている間に、随分遠い道を飛んでいました。そして、くつわが彼の口にはめられるまでに、或る高い山の見えるところまで来ていました。
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