た。彼は輪のようになった雲の上に前脚を乗せて、後脚の足場がまるでないところで、棒立ちになりました。彼は後脚をうしろへ投げ出して、翼をまっすぐに立てながら、頭を前脚の間へ突込みました。地上から二マイルも上のところで、宙返りもやりました。その時には、ビレラフォンも真逆様になって、空を見上げるのではなくて、見下しているような気がしました。彼はくるりと首をよじって、らんらんと燃えるような眼で、ビレラフォンの顔をにらみながら、おそろしい勢いで咬みつこうとしました。彼はあんまりはげしく翼をばたばたやったので、銀色の羽根の毛が一つ振り落されました。それはひらひらと地上にむかって落ちて行って、あの子供に拾われ、その子はそれを、ペガッサスとビレラフォンとの形見として、一生持っていました。
 しかし、ビレラフォン(彼が、今までに馬を走らせたどんな人にも負けないほどの乗り手だったことは、君達も判断がつくでしょうが)は機会を待っていて、とうとうあの魔法のかかった馬勒の金のくつわを、ペガッサスの口にはめ込みました。こうしてくつわをはめてしまうと、たちまちペガッサスは、小さい時からビレラフォンに飼われて来た馬でで
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