たしかにペガッサスを見そうな気がするよ!』
 そして、その日は一日中、彼はビレラフォンの傍から一歩も動こうとしませんでした。そんなわけで、二人は固くなった一きれのパンを分けてたべ、泉の水を飲みました。午後になっても、彼等はそこに坐って、ビレラフォンはその子供に腕をかけ、その子供の方でもまた、ビレラフォンの手の中に彼の小さな手を置きました。ビレラフォンは自分の考えに気を取られて、ただぼんやりと、泉に影を落す木の幹や、その枝にからんでいる葡萄のつるを見つめていました。しかし、おとなしい子供の方は、じっと水の中を見おろしていました。彼は、これまで幾日も幾日もそうであったように、今日もまた希望が裏切られるのではないかと、ビレラフォンのために、心を痛めているのでした。そして、二三滴の静かな涙が彼の目からこぼれて、子を失った時にピリーニが流した多くの涙だといわれている泉の水にまじりました。
 しかし、少しもそんなことをあてにしていない時に、ビレラフォンは子供の小さな手がぎゅっと力を入れるのを感じ、静かな、ほとんど聞き取れないほどの囁きを聞きました。
『あれごらん、ビレラフォン兄さん! 水の中に影が
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