、少しも厭きることなく彼の傍についていてくれたのは、ビレラフォンにとって仕合せでした。毎朝その子供は、彼の胸の昨日の希望が凋《しぼ》んだあとへ、新しい希望を与えてくれました。
『ビレラフォン兄さん、』彼の顔を、希望に満ちて見上げながら、その子はいつも叫ぶのでした、『僕達、今日はペガッサスを見そうな気がするよ!』
そして、もしもこの小さな男の子の、ぐらつくことのない信念がなかったら、ビレラフォンはおしまいに希望をすっかり捨ててしまって、リシアへ帰って、翼のある馬の力を借りないで、一生けんめいカイミアラを倒そうとしていたかも知れません。そして、その場合には、気の毒なビレラフォンは、少なくとも、その怪物の息吹《いぶき》でひどい火傷《やけど》をして、その上十中八九までは、殺されて、食われてしまっていたことでしょう。何人《なにびと》も、まず天馬の背に跨がることが出来なければ、地に生れたカイミアラと闘おうとしてはならないのでした。
或る朝、例の子供は、いつもよりも一層希望に満ちて、ビレラフォンに言いました。
『大好きなビレラフォン兄さん、』と彼は叫びました、『僕なぜだか知らないけれど、今日こそ
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