て、蔭から日向《ひなた》へと嬉しそうに踊って行くように流れるこんなにきれいな泉が、その中に一滴の涙でも含んでいようなんて、僕は夢にも思わなかったなあ!』見知らぬ青年は言いました、『それでつまり、これがピリーニの泉なんですね? きれいな娘さん、この泉の名を教えて下さって、どうもありがとう。僕は遠い国から、実はここをたずねて来たんです。』
 この泉の水を飲ませるために牝牛をつれて来ていた中年の田舎者が、若いビレラフォンと彼が手に持っている立派な馬勒とを、じっと見つめました。
『お前さんの土地じゃ、川の水が減ってしまったんだね、にいさん、』彼は言いました、『こんなに遠くまで、ピリーニの泉を見つけるだけのことで、やって来なさったところを見るとね。しかし、一体、お前さんは馬に逃げられなさったかね? お前さん、手に馬勒を持っていなさるじゃないか。それも二列に、光った宝石のついた、きれいな品だ。もしも馬が、その馬勒みたいに立派なものなら、それに逃げられたお前さんは、随分気の毒な方だ。』
『馬なんかなくしゃしませんよ、』ビレラフォンはにっこり笑って言いました。『しかし、僕はちょうど、大変名高い馬を捜し
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