んだりして居る。
淋しい大きな空の翼はから鳴りを發し
忽ち日を蔽ふやうに暗くなり
卒然として舞ひ下り
深淵はそこに開け、三人の子供を呑み込んで消え失せる、
刹那三人の子供は光りのやうに其處にこぼれて睦み合ひ
自分の過ぎて行くのを微笑して見て居る。
[#地から1字上げ](十一月二十四日)
默劇
子供と妻と原へ遊びに行く
大人に連れられ無い子供が二人原の隅に淋しさうにうろついて居る。
何か探すやうに、手もち無沙汰で、
わが子は元氣で原をとび廻り
元來し道の方へ行かうと大きな聲で「あゝ」と云つて指して示す、
二人の子供はびつくりして竝んで立止り
わが子の指さした方に同時に顏を向け
すぐ又顏をくるりとかへしてわが子に向けた。
自分と妻は可笑しくて笑つた。
やがて又三人の子供が來た。
三人とも同じい位の間をへだてゝ
淋しさうに地面を見乍ら何か探して來た。
自分達の側へ來ると
三人とも顏を上げて一人で飛び廻るわが子を見乍ら立止つた。
然うして默つて同じ位な笑ひを浮べ乍ら
又ソロ/\申し合はしたやうに歩き出し
自分達のうしろへ原の隅に竝んで音も無く消えて行つた。
眞夜中の宴會
あゝ眞
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