自分は見た
千家元麿
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)忠實《まめ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「女+(「第−竹」の「コ」に代えて「ノ」)、「姉」の正字」、22−中−9]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)カラ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
此の初めての詩集を
亡き父上に捧ぐ[#地から2字上げ]元麿
自序
この詩集は自分の初めての本だ。こゝに集めた詩は一九〇〇年の冬から今迄に書いたものを全部集めた。それ以前のものははぶいた。
武者小路實篤兄から序文を、岸田劉生兄から裝幀を頂いた事を深く感謝する。自分はこの詩集に誇りをもつ事を禁じ得無いでゐる。自分はこの初めての詩集を亡き父上に捧げる。
一九一八年三月二十六日夜
[#地から1字上げ]千家元麿
車の音
夜中の二時頃から
巣鴨の大通りを田舍から百姓の車が
カラ/\カラ/\と小さな燥いた木の音を立て、無
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