ュ》んだような若い女で、初は膝を突きそうだったが、私の風体を見て中止にして、立ちながら、何ですという。はてな、家《うち》を間違えたか知らと、一寸《ちょっと》狼狽したが、標札に確に小狐《おぎつね》三平とあったに違いないから、姓名を名告《なの》って今着いた事を言うと、若い女は怪訝《けげん》な顔をして、一寸《ちょっと》お待ちなさいと言って引込《ひっこ》んだぎり、中々出て来ない。車屋は早く仕て呉れという。私は気が気でない。が、前以て書面で、世話を頼む、引受けたと、話が着いてから出て来たのだし、今日上京する事も三日も前に知らせてあるのだから、今に伯母さんが――私の家《うち》では此家《ここ》の夫人を伯母さんと言いつけていた――伯母さんが出て来て好《い》いように仕て呉れると、其を頼みにしていると、久《しば》らくして伯母さんではなくて、今の女が又出て来て、お上ンなさいという。荷物が有りますと、口を尖《とん》がらかすと、荷物が有るならお出しなさい、というから、車屋に手伝って貰って、荷物を玄関へ運び込むと、其女が片端から受取って、ズンズン何処かへ持ってッて了った。
 車屋に極《き》めた賃銭を払おうとしたら
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