ようじゃ役に立たぬ」などと勝手な熱を吐散らすが、それは邂逅《たまさか》の事で、大方は下坐敷でお政を相手に無駄《むだ》口を叩《たた》き、或る時は花合せとかいうものを手中に弄《ろう》して、如何《いかが》な真似をした上句《あげく》、寿司《すし》などを取寄せて奢散《おごりち》らす。勿論《もちろん》お政には殊《こと》の外気に入ッてチヤホヤされる、気に入り過ぎはしないかと岡焼をする者も有るが、まさか四十|面《づら》をさげて……お勢には……シッ跫音《あしおと》がする、昇ではないか……当ッた。
「トキニ内海はどうも飛だ事で、実に気の毒な、今も往《いっ》て慰めて来たが塞切《ふさぎき》ッている」
「放擲《うっちゃっ》てお置きなさいヨ。身から出た錆《さび》だもの、些《ちっ》とは塞ぐも好《いい》のサ」
「そう言えばそんなような者だが、しかし何しろ気の毒だ。こういう事になろうと疾《はや》くから知ていたらまたどうにか仕様も有たろうけれども、何しても……」
「何とか言ッてましたろうネ」
「何を」
「私の事をサ」
「イヤ何とも」
「フム貴君《あなた》も頼もしくないネ、あんな者《もん》を朋友《ともだち》にして同類《ぐる
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