の為めだから、いいけれども、只まだ婚嫁前《よめいりまえ》の事《こっ》てすから、あんな者《もん》でもね、余《あんま》り身体《からだ》に疵《きず》の……」
「いや、私は決して……そんな……」
「だからさ、お云いなすッたとは云わないけれども、これからも有る事《こっ》たから、おねがい申して置くンですよ。わるくお聞きなすッちゃアいけないよ」
ぴッたり釘《くぎ》を打たれて、ぐッとも云えず、文三は只|口惜《くちお》しそうに叔母の顔を視詰めるばかり。
「子を持ッてみなければ、分らない事《こっ》たけれども、女の子というものは嫁《かたづ》けるまでが心配なものさ。それゃア、人さまにゃアあんな者《もん》をどうなッてもよさそうに思われるだろうけれども、親馬鹿とは旨《うま》く云ッたもンで、あんな者《もん》でも子だと思えば、有りもしねえ悪名《あくみょう》つけられて、ひょッと縁遠くでもなると、厭《いや》なものさ。それに誰にしろ、踏付られれゃア、あンまり好い心持もしないものさ、ねえ、文さん」
もウ文三|堪《たま》りかねた。
「す、す、それじゃ何ですか……私が……私がお勢さんを踏付たと仰ッしゃるンですかッ?」
「可畏
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