か、君にももう自分の悪かッた事は解ッているだろう」
「失敬な事を云うな、降りろと云ッたら降りたが宜じゃないか」
「モウお罷《よ》しなさいよ」
「ハハハお勢さんが心配し出した。シカシ真《しん》にそうだネ、モウ罷した方が宜い。オイ内海、笑ッてしまおう。マア考えて見給え、馬鹿気切ッているじゃないか。忠告の仕方が気に喰わないの、丹治と云ッたが癪《しゃく》に障るのと云ッて絶交する、全《まる》で子供の喧嘩《けんか》のようで、人に対して噺《はな》しも出来ないじゃないか。ネ、オイ笑ッてしまおう」
文三は黙ッている。
「不承知か、困ッたもんだネ。それじゃ宜ろしい、こうしよう、我輩が謝まろう。全くそうした深い考《かんがえ》が有ッて云ッた訳じゃないから、お気に障ッたら真平《まっぴら》御免下さい。それでよかろう」
文三はモウ堪え切れない憤《いか》りの声を振上げて、
「降りろと云ッたら降りないか」
「それでもまだ承知が出来ないのか。それじゃ仕様がない、降りよう。今何を言ッても解らない、逆上《のぼせあが》ッているから」
「何だと」
「イヤ此方の事だ。ドレ」
ト起上《たちあが》る。
「馬鹿」
昇も些しムッと
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