ャ行で、熟思黙想しながら、折々|間外《まはず》れな溜息《ためいき》噛交《かみま》ぜの返答をしていると、フトお勢が階子段《はしごだん》を上《のぼ》ッて来て、中途から貌《かお》而已《のみ》を差出して、
「勇」
「だから僕《ぼか》ア議論して遣《や》ッたんだ。ダッテ君、失敬じゃないか。『ボート』の順番を『クラッス』(級)の順番で……」
「勇と云えば。お前の耳は木くらげかい」
「だから何だと云ッてるじゃ無いか」
「綻《ほころび》を縫てやるからシャツをお脱ぎとよ」
勇はシャツを脱ぎながら、
「『クラッス』の順番で定《き》めると云うんだもの、『ボート』の順番を『クラッス』の順番で定めちゃア、僕ア何だと思うな、僕ア失敬だと思うな。だって君、『ボート』は……」
「さッさとお脱ぎで無いかネー、人が待ているじゃ無いか」
「そんなに急がなくッたッて宜《いい》やアネ、失敬な」
「誰方《どっち》が失敬だ……アラあんな事言ッたら尚《な》お故意《わざ》と愚頭々々《ぐずぐず》しているよ。チョッ、ジレッタイネー、早々《さっさ》としないと姉さん知らないから宜《い》い」
「そんな事云うなら Bridle《ブライドル》 pa
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