む  母の慈愛の涙にぞ  罪のゆるしを求め泣く  御神《みかみ》よ我を逐《お》ふ勿《なか》れ  神よ汝《な》が子を逐ふ勿れ 

神の心を摸型《かたとり》の  人てふ旨《むね》を忘れてき  神の御園《みその》の海山を  血しほ流して争へり、

万象眠る夜の床  人に逐《お》はれし人の子の  天地を恨《うら》む力さへ  涙と共に涸《か》れはてて  空《むなし》く急ぐ滅亡を  如何に見玉ふ我神よ、

天つ御国を地《つち》の上《へ》に  建てんと叫ぶ我が舌《した》に  燃ゆれど尽きぬ博愛の  永久の焔《ほのほ》恵みてよ、

熟睡《うまい》の窓に束《つか》の間《ま》の  罪逃がれにし人の子を  虚無の夢路にさゝやきて  聖《きよ》き記憶を呼びさませ、

星の帳《とばり》、雪の牀《ゆか》  くしく宏《おほい》なる準備《そなへ》かな  只《た》だ頽廃の人の心  悲しくも住むに堪へざるを、
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 彼の面《おもて》は嬉々《きゝ》と輝きつ、髯《ひげ》の氷打ち払ひて、雪を蹴《け》つて小児《こども》の如く走《は》せぬ、伯母の家は彼《か》の山角の陰に在るなり、

     二十四の四


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