火の柱
木下尚江

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)是《こ》れより

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)諸友|切《しき》りに

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)母※[#「奚+隹」、第3水準1−93−66]《おやどり》

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)グル/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−

     序に代ふ

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 是《こ》れより先き、平民社の諸友|切《しき》りに「火の柱」の出版を慫慂《しようよう》せらる、而《しか》して余は之に従ふこと能《あた》はざりし也、
 三月の下旬、余が記名して毎日新聞に掲《かゝ》げたる「軍国時代の言論」の一篇、端《はし》なくも検事の起訴する所となり、同じき三十日を以て東京地方裁判所に公判開廷せらるべきの通知到来するや、廿八日の夜、余は平民社の編輯室《へんしふしつ》に幸徳《かうとく》、堺《さかひ》の両兄と卓を囲んで時事を談ぜり、両兄|曰
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