です、梅子さんも御自分で是れならばと信じなさる男子《ひと》を得なすツたならば、進《すゝん》で御約束もなさらうし、又た強《し》ひても御勧め申すけれど、軍人は人道の敵だとまで思つて居なさる梅子さんが、特《こと》に不品行不道徳な松島様などに御承諾なさる筈《はず》が無い、又た若《も》し其れが真実ならば必ず梅子さんから、御報知《おしらせ》がある筈だと頑張《ぐわんば》つたのですよ、スルと憎《に》くらしいぢやありませんか、道時が揶揄《からかい》半分に、仮令《たとへ》梅子さんからの御報知は無くとも、松島の口から出たのだから仕様《しやう》が在《あ》るまい抔《など》と言ひますからネ、彼様《あんな》松島様などの言ふことが何の証拠になりますと拒絶《はねつけ》て遣《や》りましたの、其《それ》ツきり道時も何も言ひませんでしたがネ、昨日ですよ、外務省《やくしよ》から帰りましてネ、服も更《あら》ためずに言ふんです、梅子さんの結婚談も愈々《いよ/\》進んで、伊藤侯が媒介者となられ、近日中に式を挙げらるゝさうだと、大威張に言《いふ》ぢやありませんか、私には如何《どう》しても解らないのです、相手が松島様で、媒介が伊藤侯と云
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