、何時ぢや、我輩も是非客にならう」
 山木は頭掻きながら「ハ、未《いま》だ何時と確定致す所にも運び兼て居りまする様な次第で――何分にも時局の解決が着きませぬでは――」
「ハヽヽヽヽ、時局と女とは何の関係もあるまい、戦争《いくさ》の門出《かどで》に祝言《しうげん》するなど云ふことあるぢやないか、松島も久しい鰥暮《やもめくらし》ぢや、可哀さうぢやに早くして遣れ――それに一体、山木、誰ぢや、媒酌《ばいしやく》は」
「ハ、表面《おもて》立つた媒酌人と申すも、未《いま》だ取り定《さだ》めたと申す儀にも御座りませぬ、何《いづ》れ其節|何殿《どなた》かに御依頼致しまする心得で――」
「フム、其りや幸《さひはひ》ぢや、我輩一つ媒酌人にならう、軍人と実業家の縁談を我輩がする、皆《みん》な毛色が変つてて面白ろからう、山木、どうぢや」
「ハ、閣下が御媒酌下ださりまするならば、之に越したる光栄は御座りませぬが――」
「松島、君の方は何《どう》ぢや」
 苦笑しつゝ烟《けむり》吹かし居たる大佐「御厚意は感謝致しまするが、其れは最早《もう》御無用です」
「ナニ、無用ぢや、松島」
 大佐は冷《ひやゝ》かに片頬《かたほ
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