云わせず掴んで来い、臑《すね》の達者な若い衆頼も、我家《うち》へ行て清、仙、鉄、政、誰でも彼でもすぐに遊びによこすよう、という片手間にぐいぐい仰飲《あお》る間もなく入り来る女どもに、今晩なぞとは手ぬるいぞ、とまっ向から焦躁《じれ》を吹っかけて、飲め、酒は車懸《くるまがか》り、猪口《ちょく》は巴と廻せ廻せ、お房|外見《みえ》をするな、春婆大人ぶるな、ええお蝶めそれでも血が循環《めぐ》って居るのか頭上《あたま》に鼬花火《いたちはなび》載せて火をつくるぞ、さあ歌え、じゃんじゃんとやれ、小兼め気持のいい声を出す、あぐり踊るか、かぐりもっと跳《は》ねろ、やあ清吉来たか鉄も来たか、なんでもいい滅茶滅茶に騒げ、我に嬉しいことがあるのだ、無礼講にやれやれ、と大将無法の元気なれば、後れて来たる仙も政も煙《けぶ》に巻かれて浮かれたち、天井抜きょうが根太抜きょうが抜けたら此方《こち》のお手のものと、飛ぶやら舞うやら唸《うな》るやら、潮来出島《いたこでじま》もしおらしからず、甚句に鬨《とき》の声を湧かし、かっぽれに滑《すべ》って転倒《ころ》び、手品《てずま》の太鼓を杯洗で鉄がたたけば、清吉はお房が傍に寝転んで
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