ではありませんか、歯は大事にして下さい、口は綺麗にして下さいまし、ねえ、私が願います、どうぞ諸君《みなさん》。」
「この砥石《といし》が一|挺《ちよう》ありましたらあ、今までのよに、盥《たらい》じゃあ、湯水じゃあとウ、騒ぐにはア及びませぬウ。お座敷のウ真中《まんなか》でもウ、お机、卓子台《ちゃぶだい》の上エでなりとウ、ただ、こいに遣って、すぅいすぅいと擦《こす》りますウばかりイイイ。菜切庖丁《なっきりぼうちょう》、刺身庖丁《さしみぼうちょう》ウ、向ウへ向ウへとウ、十一二度、十二三度、裏を返しまして、黒い色のウ細い砥ウ持《もち》イましてエ、柔《やわら》こう、すいと一二度ウ、二三度ウ、撫《なで》るウ撫るウばかりイ、このウ菜切庖丁が、面白いようにイ切《きれ》まあすウる、切れまあすウる。こいに、こいに、さッくりさッくり横紙が切れますようなら、当分のウ内イ、誰方様《どなたさま》のウお邸《やしき》でもウ、切《きれ》ものに御不自由はございませぬウ。このウ細《こまか》い方一挺がア、定価は五銭のウ処ウ、特別のウ割引イでエ、粗《あら》のと二ツ一所に、名倉《なぐら》の欠《かけ》を添えまして、三銭、三銭でエ差
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