ございますか。」
「ですから、取留めのない事ではありませんか。」
と静《しずか》に云うと、黙って、ややあって瞬《またたき》して、
「さよう、余り取留めなくもないようでございます。すると、坐っているものはいかがな儀に相成りましょうか。」
「騒がないで、熟《じっ》としていさえすれば、何事もありません。動くと申して、別に倒《さかさ》に立って、裏返しになるというんじゃないのですから、」
「いかにも、まともにそれじゃ、人間が縁の下へ投込まれる事になりますものな。」
「そうですとも。そうなった日には、足の裏を膠《にかわ》で附着《くッつ》けておかねばなりません。
何ともないから、お騒ぎなさるなと云っても、村の人が肯《き》かないで、畳のこの合せ目が、」
と手を支《つ》いて、ずっと掌《てのひら》を辷《すべ》らしながら、
「はじめに、長い三角だの、小さな四角に、縁《ふち》を開けて、きしきしと合ったり、がらがらと離れたり、しかし、その疾《はや》い事は、稲妻のように見えます。
そうするともう、わっと言って、飛ぶやら刎《は》ねるやら、やあ!と踏張《ふんば》って両方の握拳《にぎりこぶし》で押えつける者もあ
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