者どもが、われら一類が為《な》す業《わざ》に怯《おびや》かされて、その者、心を破り、気を傷《きずつ》け、身を損《そこな》えば、おのずから引いて、我等修業の妨《さまたげ》となり、従うて罪の障《さわり》となって、実は大《おおい》に迷惑いたす。」
 と、やや歎息をするようだったが、更《あらた》めて、また言った。
「時に、この邸には、当月はじめつ方《かた》から、別に逗留《とうりゅう》の客がある。同一《おなじ》境涯にある御仁《ごじん》じゃ。われら附添って眷属《けんぞく》ども一同守護をいたすに、元来、人足《ひとあし》の絶えた空屋を求めて便《たよ》った処を、唯今《ただいま》眠りおる少年の、身にも命にも替うる願《ねがい》あって、身命を賭物《かけもの》にして、推して草叢《くさむら》に足痕《あしあと》を留めた以来、とかく人出入騒々しく、かたがた妨げに相成るから、われら承って片端から追払《おっぱら》うが、弱ったのはこの少年じゃ。
 顔容《かおかたち》に似ぬその志の堅固さよ。ただお伽《とぎ》めいた事のみ語って、自からその愚《おろか》さを恥じて、客僧、御身にも話すまいが、や、この方実は、もそっと手酷《てひど》い
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