のか。)
 と吐《こ》くでねえか。
 奴は朋友《ともだち》に聞いた、と云うだが、いずれ怪物《ばけもの》退治に来た連中からだんべい。
 お客様何でがすか、お前様、子守唄|拵《こさ》えさっしゃるかね。袋戸棚の障子へ、書いたもの貼《は》っとかっしゃるのは、もの、それかね。」
 明は恥じたる色があった。
「こしらえるのじゃない、聞いたのを書き留めて置くんです。数があって忘れるから、」
「はあ、私《わし》はまた、こんな恐怖《おっかね》え処《とこ》に落着いていさっしゃるお前様だ。
 怨敵《おんてき》退散の貼御符《はりごふう》かと思ったが。
 何か、ハイ、わけは分《わか》ンねえがね、悪く言ったのがグッと癪《しゃく》に障《さわ》ったで、
(なら可《よ》うがす、客人のものは持ってもれえますめえ、が、お前様、学校の先生様だ。可《よ》し、私あハイ、何も教えちゃもらわねえだで、師匠じゃねえ、同士に歩行《ある》くだら朋達《ともだち》だっぺい。蟹の宰八が手ンぼうの助力さっせえ。)
 と極《き》めつけたさ。
 帽子の下で目を据えたよ。
(貴様のような友達は持たん、失敬な。)と云って引返したわ。何か託《かこつ》け、根
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