てがら》で、美しい髪なぞ結って、容《かたち》づくっているから可《い》い姉さんだ、と幼心《おさなごころ》に思ったのが、二つ違い、一つ上、亡くなったのが二つ上で、その奥さんは一ツ上のだそうで、行方の知れないのは、分らないそうでした。
 事が面倒になりましてね、その夫人の親里から、叔母の家へ使《つかい》が来て、娘御は何も唄なんか御存じないそうで、ええ、世間体がございますから以来は、と苦り切って帰りました。
 勿論病気でも何でもなかったそうです。
 一月ばかり経《た》って、細かに、いろいろと手毬唄、子守唄、童《わらべ》唄なんぞ、百幾つというもの、綺麗に美しく、細々《こまごま》とかいた、文が来ました。
 しまいへ、紅《べに》で、
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――嫁入りの果敢《はか》なさを唄いしが唄の中にも沢山におわしまし候――
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 と、だけ記してありました。……
 唯今《ただいま》も大切にして持ってはいますが、勿論、その中に、私の望みの、母の声のはありません。
 さあ、もう一人……行方の知れない方ですが……
 またこれが貴僧《あなた》、家を越したとか、遠国へ行ったとかいうのな
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