っ》こちたものはねえね。)
って言いながら、やがて小鉢へ、丸ごと五つばかり出して来ました。
薄お納戸の好《い》い色で。」
二十七
「青葉の影の射《さ》す処、白瀬戸の小鉢も結構な青磁の菓子器に装《も》ったようで、志の美しさ。
箸《はし》を取ると、その重《かさな》った茄子《なす》が、あの、薄皮の腹のあたりで、グッ、グッ。
一ツ音を出すと、また一つグッ、もう一つのもググ、ググと声を立てるんですものね。
変な顔をして、宰八が、
(お客様、聞えるかね。)
(ああ鳴くとも。)
(ちんじちょうようだ、此奴《こいつ》、)
と爺様《じいさん》が鉈豆《なたまめ》のような指の尖《さき》で、ちょいと押すと、その圧《お》されたのがグググ、手をかえるとまた他《ほか》のがググ。
心あって鳴くようで、何だか上になった、あの蔕《へた》の取手まで、小さな角《つの》らしく押立《おった》ったんです。
また飛出さない内に、と思って、私は一ツ噛《かじ》ったですよ。」
「召食《めしあが》ったか。」
と、僧は怪訝顔《けげんがお》で、
「それは、お豪《えら》い。」
「何聞く方の耳が鳴るんでしょうから
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