ういつき》の怨霊《おんりやう》か、と思《おも》ひ附《つ》く。其《そ》の莚旗《むしろはた》を挙《あ》げたのが此《こ》の祠《ほこら》であらうも知《し》れぬ。――が、何《なに》を求《もと》むる? 其《そ》の意《い》を得《え》ない。熟《じつ》と瞻《みつむ》れば、右《みぎ》から左《ひだり》から階《きざはし》の前《まへ》へ、ぞろ/\と寄《よ》つた……簑《みの》の摺合《すれあ》ふ音《おと》して、
『うけとろ、』
『受《う》け取《と》らう。』
『おねんご受取《うけと》ろ。』と言《い》ふのが、何処《どこ》から出《で》る声《こゑ》か、一本竹《いつぽんだけ》で立《た》つた地《ち》の中《なか》から、ぶる/\湧出《わきだ》す。
『おゝ、』
と思《おも》はず合点《がつてん》した。
『人形《にんぎやう》か、此《こ》の彫像《てうざう》を受《う》け取《と》らうと言《い》ふのか?』
中《なか》にも笠《かさ》ある案山子《かゝし》の頷《うなづ》くのが、ぱく/\動《うご》く。其《それ》は途中《とちゆう》からの馴染《なじみ》らしい。
『おゝさう、おぶおう、おぶさう。』と野良《のら》な音《おん》。恰《あたか》も、おゝ、然《さ》う
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